バルセロナ対リバプール(2018/2019 UCL準決勝1stレグ) 戦評

サッカー

2018/2019シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準決勝バルセロナ対リバプールの1stレグ。”事実上の決勝”と言われるにふさわしい最高レベルの戦いが繰り広げられた。

 

結果としては3-0でバルセロナの勝利。この試合の戦評を勝手に書いてく。

スタメン

バルセロナ

リバプール

リバプールはフィルミーノは怪我あがりでコンディション不良のためか、代わりにワイナルドゥムが起用された。またバルセロナは、アルトゥールではなくビダルをスタメンで起用してきた。意外であったが、ビダルを起用したバルベルデの采配が当たることになった。

特筆すべきリバプールのインテンシティの高さ

試合開始からガンガン前からプレスをかけるリバプール。コースの切り方、中盤の選手のポジショニングも計算されていて素晴らしいプレッシングだった。

試合の序盤にはバルセロナにかわされるシーンも何度かあったが、概ねリバプールのプレスはうまくいっていたと言えるだろう。

両ウィングがサイドのコースを切りながら、中盤の選手が次の中央のパスコースを狙う。アンカーのファビーニョも状況によって高い位置をとっていた。

サイドに出された時も中盤の選手の素早いスライドやサイドバックの素早い出足が効いていた。また、頭を越された後の戻りも素早くロングボールをけられた際にもセカンドボールも高い確率で拾う。

後半にはバルセロナのボール支配率が36%を記録するほどだった。計算されたプレッシングと攻守の切り替えの速さでボールを支配したリバプール。

痛かったフィルミーノのコンディション不良

リバプールのプレッシングとセカンドボールへの反応、インテンシティの高さは素晴らしく、ボールを持つ時間も長かった。

しかし皮肉にもというべきか、プレッシング素晴らしくリバプールがボールをもつ時間が長かったからこそ、フィルミーノの怪我あけによるコンディション不良は痛かったと言えるだろう。

攻める時間が長かった分、バルセロナは引いて守備ブロックを形成することになったのだ。その分狭いスペースでの攻撃を強いられることになった。狭いスペースでボールを受けることが得意なフィルミーノの不在は大きく響いてしまった。

前半こそバルセロナが攻めてきた分、広いスペースがあってカウンターという選択肢がありマネやサラーのスピードを生かすシーンもあったが、リバプールがボールを持つ時間が長く攻めあぐねるシーンも目立った。

もちろんそんな状況でもチャンスは作っていたのはさすがというべきだが、フィルミーノのコンディションが万全だったら・・と思ってしまう。

見事なバルベルデの采配

リバプールの強度を意識してか、アルトゥールではなくビダルを起用したのは正解だったと言える。中盤での守備では絶大な存在感で睨みを利かせ、時折ゴール前にまで戻ってピンチを防いだ。

また、コウチーニョに替えてセメドを投入したことによってバルセロナの狙いもハッキリさせたことも素晴らしい。チームが「まずは守備。そこからカウンター」という意識に統一されたのが大きかった。バルセロナの伝統のことを考えると、この采配をするのはかなり難しく勇気のいる決断だっただろう。

対人の強いセメドが入ったことでマネの脅威も減ったように見えたし、カウンターの際の走力があるセルジ・ロベルトを前に起用したことも結果的によかっただろう。2点目にセルジ・ロベルトが絡んでいるし。

また、この交代によってビダルが左サイドになった。ビルドアップに手こずっていたバルセロナはビダルをめがけてロングボールを蹴るという選択肢も増えた。コウチーニョが競り合うよりもビダルの方が勝率が高くなり、リバプールが圧倒的に支配する流れは少し変わった。

メッシの神がかった力

そして何よりもすごいのが、メッシの神がかった力だ。リバプールの守備に手を焼いていた感じもあるが、終わってみれば2ゴール。

バルセロナのチャンスにはほとんど絡んでいたし、フリーキックはゴラッソ。あの3点目はリバプールに大きなダメージを与えたかもしれない。

全てを無力化してしまうとさえ思える。

2ndレグもまだ何が起こるかわからない

3-0での敗戦はリバプールにとって痛いだろう。ナビ・ケイタも負傷してしまったし、フィルミーノのコンディションもどうなるかわからない。

そんな状況だが、次はリバプールのホーム、聖地アンフィールドだ。何が起こるかわからない。この試合の内容的にも力的にもリバプールが劣っている訳ではない。リバプールはこれまで数々の奇跡を起こしてきた。勢いに乗ればどうなるかわからない。個人的にはリバプールの奇跡を期待している。

ちなみにチャンピオンズリーグ見たくて、DAZN入っちゃいました笑

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